確か小学校の6年の時の出来事だったと思う。 叔父が海外へ旅行してきた。音楽関係の研修旅行だったはずで。 でね、それでお土産をいくつかもらった。 小さいサーベルのペーパーナイフ、革製のしおり、そしてモンブランのボールペン。 そのモンブランのボールペンはお気に入りで、筆箱の中に入れて学校でも使っていた。 けれど、教室で自由時間に、友達がふざけてすっ飛ばしてしまった。 普通ならば拾ってくれば良いことなのだけれど、運が悪かったぁ。 その頃の教室は木造校舎でかなり古く、壁と床の所に手は入らないけど、鉛筆なら転がって入ってしまうような隙間があった。 お気に入りモンブランのボールペンはその隙間から落っこちてしまった。(汗) 必死になって隙間に手を突っ込んで、ボールペンを取ろうと思ったのだけど、全然ボールペンには届かなくて諦めてしまった。 今考えると、どうせ後数ヶ月で壊してしまう校舎なのだから、壁か床の板を引っぺがしてもよかったんじゃないかなぁ。 そうすればよかったなぁと思う。 そして、自分たちはその小学校を卒業してしまうわけだけど、その年の夏に、その木造校舎は取り壊されてしまったのである。(涙) はぁ、あのボールペンはどっかへいっちゃったままなんだろうなぁ。 革製のしおりはどこかへ行ってしまったが、サーベルのペーパーナイフは今でも取ってある。 錆びてしまってペーパーナイフの機能は果たさないのだけどね。 The End. |