【あの人116】T・I君 小中高と同級生だったけど、一度も同じクラスにはなったことがなかった彼。 小中の時は、顔は知っていたけれど、特に仲が良かったわけでも無く話しもほとんどしたことがなかったかも。 自分とはまるっきり正反対と思ったのは、どう見ても運動が得意では無さそうだったからかも。 ところがである。 高校の何年生だろう、2年か3年の時に彼が麻雀をするという事で、仲の良かった友達と卓を囲むことになり彼の家に行った。 麻雀の打ち筋ハッキリ覚えてはいないんだけど、そう悪くは無く強かった。 初めての時は、コテンパンと言うほどでは何にしても、彼には勝てなかった。 麻雀を通して友達になったのだけど、それ以外ではそんなに行動を一緒にするという事は無かったな。 彼が大学に進学してからは縁遠くなった気がするのだが、就職はNTTで岩手支店配属だったのだろう。 自分の長男と彼の長男が小中学校の同級生というのをPTAの父母会で知った。 しかも、自分が家を借りて住んでた所と同じ地域に彼の家はあったので、地区の行事などでは再び顔を合わせる事になった。 彼の奥さんは、確か青森出身で相当美人だった。 子供達が高校に進学したかどうだったかの頃に、自分の仕事で現場から本社へのデータ送受信が必要になったことがあった。 今であればインターネットを使って比較的簡単にできることが、その当時は結構大変な事であった。 モデムという音声信号を電話回線に載せてやる、あるいはデジタル情報をアナログ音声に変えてやるという装置の事である。 少し古い人であればパソコン通信などで使うピ〜ヒャララという音がして回線に接続する装置のあれである事が分かると思う。 NTTの担当部署へ連絡をして、どういう経路でデータ送信をしたいかという事を相談していた。 何度目かに連絡を取ったときに、突然相手方から「〇〇、俺だ。T・Kだ。モデムを何台か用意したから貸し出す」と。 もちろん自分の名前と会社・組織名はNTTの担当部署へは伝えてあったから、その相談を共有して検討していてくれたんだと理解した。 何年振りかの短い会話ではあったけど、覚えていてくれたんだと嬉しかったなぁ。 彼も、もう定年になって雇用延長になっているのだと思う。 彼と、あの美人の奥さんは今でも元気にやっているのだろうか。 |